エネルギー業界は、以下の図の通り、大きく分けると「探鉱・開発」、「輸送」、「加工・流通」の3つに分かれ、各フェーズで様々なプレーヤーが挑戦を繰り広げています。まずは、世界各地で油ガス田を発見し、石油・天然ガスを採取する「探鉱・開発」、それらを消費国まで安全かつ効率的に運ぶ「輸送」、そして、運ばれてきた石油・天然ガスを、一般消費者が使用する電力・ガス・ガソリン等に「加工・流通」する。これらのフェーズを経て、石油・天然ガスは最終的に一般消費者のもとに届き、日々の生活を支えています。

エネルギー業界上流

エネルギー業界下流

探鉱・開発

世界各地で石油・天然ガスの開発を行う

石油・天然ガスといった地下資源の権利は、原則として産油国や土地所有者に帰属します。そのため、まずは公開入札や権利保有者との個別交渉を経て、探鉱・開発活動を実施するための権利(鉱業・探鉱開発権)を取得する必要があります。その後、探鉱活動にて、商業生産が可能なだけの石油・天然ガスが発見されれば、開発・生産の段階に移行し、それを行う上で必要となる処理施設、パイプライン、タンクなどの設備の準備を行い、生産井を掘削し生産を行います。地下深くに眠る石油・天然ガスを発見し採取する石油・天然ガス開発ビジネスは、まさにエネルギー産業の出発点とも言えます。

  • 主たるプレーヤー:石油・天然ガス開発会社

石油・天然ガス開発のビジネスフローの画像

石油・天然ガス開発のビジネスフローの詳細

石油・天然ガスの輸送

石油・天然ガスを安定的かつ効率的に運ぶ

石油・天然ガスはそれぞれの性状や輸送距離に適した手段で、日本まで輸送されます。石油・天然ガスは一般消費者の生活を支えるエネルギー源であるため、安全かつ正確な輸送計画・管理が重要となります。

  • 主たるプレーヤー:海運会社、石油元売り会社、都市ガス会社、電力会社

石油タンカーの写真

石油タンカー

大量の原油を油田から製油所まで輸送する石油タンカーは、その使用目的だけではなく大きさによっても分類され、載貨重量トン数にして数千トン程度の内水面・沿岸用タンカーから、55万トンに達する超大型タンカーまであります。

LNGタンカーの写真

LNGタンカー

超低温(約-162℃)のLNGを安全に輸送するために専用のLNGタンカーが活躍します。メタンが主成分の天然ガスは、気体をそのまま容器に入れて運ぶためには膨大な容積が必要ですが、液化天然ガス(LNG)に加工することで容積が約600分の1になり、効率的な輸送が可能となります。LNGの沸点が非常に低いため、超低温に対応した特殊な材質のタンクや機器、荷役時の事故を防ぐ緊急遮断装置など、高度な技術が要求されます。

加工・流通

用途に合わせたエネルギー供給、それを支える様々なプレーヤー

石油・天然ガスは用途に合わせて様々なプレーヤーのもとに供給され、加工されます。

石油事業

石油は主にガソリンなどの動力源や石油化学製品の原料として使用されます。「石油事業」と一口に言っても用途は様々で、用途によって精製のプロセスが異なります。

  • 主たるプレーヤー:石油元売り会社

石油の精製プロセスの画像

都市ガス

天然ガスの主要用途の1つは、都市ガスです。導管(ガス管)により各家庭や事業所に供給され、各家庭ではキッチンや風呂、また産業用としては工場や事業所で消費されます。

  • 主たるプレーヤー:都市ガス会社

天然ガスの供給プロセスの画像

発電

石油・天然ガスは、電力源としても使われます。特に2011年の東日本大震災以降は原子力発電の代替として火力発電の割合が増え、中でも環境負荷の少ない天然ガスを燃料とした発電の割合が増えています。石油・天然ガスが全発電量に占める割合は6割近くとなっています。

  • 主たるプレーヤー:電力会社

電力の供給プロセスの画像

一般消費者

「当たり前の日常」を支えるエネルギー

普段意識する機会は少ないですが、料理をするとき、冷暖房の効いた快適な部屋で過ごすとき、車や電車で行きたい場所へ移動するときなど、私たちは日常生活の様々な場面で、石油・天然ガスを消費しています。

石油・天然ガスとは